「公務員試験に落ちて今から民間就活を始めても間に合う?」
「まわりは内定をもらっているのに、どうやって就活を進めればいいのかわからない…」
公務員試験の不合格という結果に直面し、今後の進路や進め方に不安を感じている人もいるでしょう。
しかし、コツを押さえた就活を展開していけば、今から民間就活へ切り替えても十分に間に合います。
この記事では、公務員試験に落ちてから就活する具体的な流れや、不安を解消して内定を勝ち取るためのコツを解説します。
公務員試験での努力を無駄にせず、納得のいく進路を見つけたい人は、ぜひ最後までご覧ください。
公務員試験に落ちてからでも就活は間に合う!
公務員試験に落ちてからでも就活は間に合う理由として、次のものがあります。
- 公務員試験から民間就活に切り替える学生は少なくない
 - 民間就活では秋採用を目指すのが一般的
 
それぞれくわしく見ていきましょう。
公務員試験から民間就活に切り替える学生は少なくない
公務員試験に落ちたからといって、過度に心配する必要はありません。
公務員試験の採用倍率は高く、試験の種類や年度にもよりますが、受験者の約6割が不合格になるといわれています。
つまり、進路を民間就活に切り替える人は、毎年多く存在するということです。
また、公務員を志望する学生の約8割が、はじめからいわゆる「保険」として民間企業を併願しているというマイナビの調査結果もあります。

そのため、公務員試験の結果を受けて民間就活に舵を切ることは決してイレギュラーではなく、多くの学生がたどる一般的な流れだといえます。
この事実を正しく認識し、気持ちを切り替えて就活に取り組みましょう。
民間就活では秋採用を目指すのが一般的
公務員試験の結果は秋頃に出るため、この時期から本格的に民間企業へ切り替える場合は、秋採用を目指すのが一般的です。
秋採用は、おもに企業の内定辞退者の穴埋めや、採用目標数の再調整のためにおこなわれます。
秋採用の選考は通常よりも短期間で進みやすいため、自己分析・企業研究・面接対策などの準備をスピード感を持っておこなわなければなりません。
この重要な時期に意識的に行動できれば、十分内定獲得のチャンスがあるでしょう。
公務員試験に落ちた場合の就活以外の進路
公務員試験に落ちた場合の就活以外の進路には、次のものがあります。
ひとつずつ見ていきましょう。
秋受験を目指す
まずは、公務員試験に落ちたあと、再度公務員試験にチャレンジする選択肢です。
地方公務員や国家公務員の場合、秋以降に実施される採用試験も一部で存在します。
たとえば、経験者採用枠や社会人採用枠、一部の地方自治体の追加採用などです。
これらは通常の夏までの試験に比べて募集人数は少ないものの、試験時期が遅いため再チャレンジのチャンスです。
秋受験を視野に入れる場合は、試験情報や募集要項をこまめにチェックし、民間就活の準備と並行しながら対策を進めましょう。
大学院進学を目指す
大学院への進学も、将来の公務員試験に有利に働く可能性がある選択肢です。
行政・法律・経済学などの専門分野を深めることで、専門職の公務員試験において、高い専門性や研究能力をアピールできるようになります。
また、大学院入試は公務員試験と時期が重ならないことが多く、準備期間を確保しやすい点もメリットです。
ただし進学を決める際には、その専門性が将来どの分野の公務員や民間企業で活かせるのかをよく見極めるようにしてください。
就職浪人を検討する
浪人期間は公務員試験の勉強に集中できるため、合格する可能性を高められるのがメリットです。
なかでも最終面接で不合格になった人や、学習時間が足りなかった人にとっては、リベンジを目指せる現実的なルートです。
ただし、面接では「なぜ現役での就職を選ばなかったのか」と質問される可能性が高いでしょう。
「公務員になるという目標を達成するため」という明確な意思表示や、浪人期間中の努力を具体的に説明できる準備が欠かせません。
就職浪人する場合でも、精神的な安定のために民間企業の選考も視野に入れるなど、リスクヘッジを考慮するといいでしょう。
就職留年を検討する
就職留年は、卒業を一年遅らせて在学中に就職活動を続ける選択肢です。
就職浪人とは異なり、「新卒」として翌年の採用枠に応募できるのがメリットです。
企業の多くは新卒採用をメインにおこなっているため、選考の機会を増やせます。
面接では「公務員試験に落ちたから」ではなく、「この一年でなにを成し遂げ、どのように成長したか」を具体的に伝えられるよう、残りの大学生活を計画的に送ることが重要です。
ただし留年にかかる学費や、企業に留年の理由をどのように説明するかの問題もあります。
留年を決断する前には、大学のキャリアセンターや就職のプロに相談するのがおすすめです。
公務員試験に落ちてから就活を進めるメリット
公務員試験に落ちてから就活を進める場合、次のようなメリットがあります。
順番に見ていきましょう。
将来的な選択肢を増やせる
公務員試験に落ちてから民間就活に切り替えると、将来的な選択肢を増やせる可能性が高まります。
公務員という進路に固執せず、民間企業に目を向けることで、世の中に存在する多様な職種や業界を知る機会が生まれます。
また民間企業で働く経験は、将来的に再度公務員を目指すことになったり、キャリアチェンジを考えたりする場合にも、貴重な社会経験として役立ちます。
公務員と民間企業の両方の視点を持つ人材となれることは、将来の選択肢をより豊かにしてくれるでしょう。
リスクを抑えて試験に再チャレンジできる
試験への再チャレンジを考えている場合、あらかじめ民間企業から内定をもらっておくと、気持ちに余裕を持てるのがメリットです。
「もし試験に落ちても働く場所がある」という安心感は、試験勉強に集中するための精神的な支えとなります。
しかし内定を持っていれば、一度社会に出て働きながら翌年の公務員試験を目指すなど、リスクを抑えて再挑戦できます。
公務員試験の勉強で培った集中力や努力する力は、民間企業での仕事にも活かせるため無駄にはなりません。
民間で適性のある職種や職場に出会える可能性がある
公務員試験の勉強に多くの時間を費やしてきていると、自己分析が不足していたり、公務員という選択肢に思考が偏りすぎたりしかねません。
そんななかで民間就活をすると、改めて自分自身が本当にやりたいことや、得意なことと向き合う機会を得られます。
民間企業には多様な働き方や職種があるため、公務員とは異なる環境で自分の適性や強みが活きる職場が見つかるかもしれません。
公務員試験の勉強を通じて得た論理的思考力や粘り強さは、民間企業の選考でも高く評価されるスキルです。
公務員という枠を超えて視野を広げることで、より豊かなキャリアの形成が期待できるでしょう。
公務員試験に落ちてから就活を進めるデメリット
公務員試験に落ちてから就活を進めるデメリットは次のとおりです。
それぞれ解説します。
応募できる求人の幅が狭まる
公務員試験の結果を待ってから就職活動を始めた場合、応募できる求人の幅が狭くなるのがデメリットです。
大手企業や人気企業の多くは、春から夏にかけての新卒採用で採用活動を終えてしまいます。
さらに希望する業界や職種によっては、募集自体が終了している場合も少なくありません。
そのため、「もっと早く始めていれば」と後悔する可能性があります。
公務員試験に落ちてからの就活では、限られた求人からいかに自分に合う企業を見つけ出すかの視点が重要になるでしょう。
モチベーションが上がらない可能性がある
公務員試験に落ちると精神的なショックが大きく、民間就活へのモチベーションが上がらないことが考えられます。
公務員試験に向けて長期間努力してきた人ほど、目標を失った喪失感から、すぐに気持ちを切り替えることが難しいかもしれません。
また、周囲の友人がすでに内定を獲得し、進路を決めているなかで就職活動をはじめる焦りや劣等感も、モチベーション低下の原因になります。
とはいえ、卒業までの時間は限られており、早く行動を始めなければならないのも事実です。
公務員試験に落ちてからの就活の流れ
公務員試験に落ちてからの就活は、以下のステップでおこないます。
順番に確認していきましょう。
ステップ1:民間企業向けに自己分析をやりなおす
まずは、民間企業向けに改めて自己分析をやりなおします。
公務員試験での自己分析は、公務員として必要な適性や志望する自治体への貢献意欲に焦点が当てられがちです。
しかし民間企業では、企業への貢献・競争環境での強み・独自のスキルや経験などが求められます。
この再分析が、あとでおこなうエントリーシート作成や面接での自己PRの質を左右するため、丁寧に時間をかけて実施してください。
ステップ2:秋採用や通年採用している企業を探す
公務員試験の結果が出たあとからの就職活動では、秋採用や通年採用を実施している企業を効率的に探す必要があります。
なかでも、内定辞退者が出て再募集している企業や、成長中のベンチャー企業・専門性の高い中小企業などは、秋以降も積極的に採用を続けている傾向があります。
まだ間に合う企業を効率的に見つけ、すぐに選考に進めるよう準備を進めてください。
ステップ3:業界・企業分析をする
応募したい企業を見つけたら、業界・企業分析をおこないます。
公務員試験の準備で培った情報収集能力や分析力は、ここで活かせます。
このステップでは、「その業界がどのようなビジネスモデルで成り立っているのか」「応募企業がどのような強みや課題を持っているのか」を深く理解することが大切です。
企業をよく理解しているほど、なぜこの時期に応募したのかという理由とあわせて、その企業でなにをしたいか・どう貢献できるかを具体的に語れるようになります。
緻密な業界・企業研究を通じて、説得力のある志望動機を作り上げましょう。
ステップ4:ESを作成する
続いて、ステップ3での業界・企業分析を踏まえ、魅力的なES(エントリーシート)を作成します。
ESでは、自分の強みと企業の求める人物像を重ね合わせ、入社後の活躍を具体的にイメージさせるよう意識してみてください。
なかでも公務員試験の経験は、長期的な目標に向けた継続的な努力や、複雑な情報処理能力など、民間企業で求められる能力を示すエピソードになります。
簡潔で論理的な文章にし、企業ごとに内容をカスタマイズする手間を惜しまないことが大切です。
ステップ5:面接対策をする
書類選考を通過したら、いよいよ面接対策に取り組みます。
公務員試験の面接とは異なり、民間企業では入社への意欲や企業との相性(カルチャーフィット)がより重視されます。
そのため、次のような想定される質問への回答を準備しておきましょう。
- 自己PR
 - 志望動機
 - 学生時代に力を入れたこと
 - 公務員試験を受けた理由とその経験の活かし方
 
なかでも、公務員試験に落ちた理由は必ず聞かれるため、「民間企業でこそ活かせる強みに気づいた」など、前向きな理由として説明できるようにしてください。
模擬面接などを活用し、話し方や姿勢を含めて総合的な印象を磨き上げましょう。
ステップ6:選考を振り返り次に活かす
選考後は、結果にかかわらず必ず振り返りをおこない、次に活かすのが重要です。
公務員試験の経験で得た「PDCAサイクル(計画・実行・評価・改善)」をまわす力を応用し、次のような点を分析してみてください。
- 面接で詰まってしまった質問はなにか
 - ESで伝えきれなかったことはなにか
 - 他の応募者はどのようなアピールをしていたか
 
選考ごとの反省点と改善策を具体的にまとめ、次の選考にのぞむことで、内定獲得の可能性を高めていけるでしょう。
公務員試験に落ちてからの就活を成功させるコツ
公務員試験に落ちてからの就活を成功させるコツは次のとおりです。
ひとつずつ見ていきましょう。
まずはメンタル面をリフレッシュする
すぐに就職活動を始める前に、まずは数日間、メンタル面をリフレッシュする時間を設けるのがおすすめです。
公務員試験後は、長期にわたる努力が報われなかったことで、精神的に疲弊している人がほとんどです。
心のエネルギーが枯渇した状態で就職活動を始めても、面接でネガティブな印象を与えてしまう可能性があります。
友人や家族に話を聞いてもらったり、趣味に没頭したりして、気持ちを一旦落ち着かせるようにしましょう。
公務員試験の振り返りをする
公務員試験の失敗を単なる過去の経験で終わらせず、就職活動に活かすための振り返りをすることも大切です。
その際は、公務員試験のために努力した過程や、なぜ公務員を目指していたのかなどを整理します。
この振り返りによって、困難な目標に継続的に取り組める力や問題解決能力、社会貢献への意識など、民間企業で通用する自分の強みを明確化できます。
この振り返りを経て、公務員試験の経験をポジティブな財産としてとらえなおしましょう。
時間がないからと焦らない
公務員試験後に民間就活を始める場合、周囲が内定を獲得している状況から焦りを感じやすいですが、冷静かつ計画的に進めることが成功の秘訣です。
焦って手あたり次第に応募したり、志望度の低い企業の選考にのぞんだりすると、時間と労力を浪費するだけでいい結果にはつながりません。
限られた時間のなかで、冷静で計画的な就活を心がけることが、遠回りにみえて一番の近道となります。
やっつけにならないよう真剣に取り組む
公務員試験の滑り止めや、「落ちたから仕方なく」という意識で就職活動にのぞむと、面接官に熱意の低さが伝わるため注意が必要です。
秋採用で募集している企業は、「なぜこの時期にエントリーしてきたのか」という意欲を重視して見ています。
公務員試験に落ちた事実は変えられませんが、内定獲得のためには「この企業で働くことが自分の新しい目標だ」という強い覚悟と真剣さを見せなければなりません。
応募時には徹底した企業研究をおこない、入社後に具体的にどう貢献できるか語れるよう、真剣に取り組むことが第一歩です。
就活エージェントを活用する
時間がないなかで効率的に就職活動を進めるには、就活エージェントの活用がおすすめです。
就活エージェントは、この時期でも積極的に採用活動をしている企業の情報を豊富に持っています。
そのため、秋採用や通年採用の情報を自分で探すよりも早く、効率的に得られます。
くわえて、ESの添削や面接対策・公務員試験からの切り替えに関するアドバイスなど、個別のサポートを受けることも可能です。
公務員試験に落ちてからの利用におすすめな就活エージェント3選
公務員試験に落ちてからの利用におすすめな就活エージェント3選は次のとおりです。
ひとつずつくわしく見ていきましょう。
関連記事:【就活生必見!】26卒/27卒向けのおすすめ就活エージェント11選を徹底解説!
ジール就職エージェント

ジール就職エージェントの特徴
- スピーディーな内定獲得を目指せる
 - 3,000社以上の企業と提携
 - 秋採用にも迅速に対応可能
 
ジール就職エージェントは、スピーディーな内定獲得を目指せる就活エージェントです。
公務員試験のために長期間費やした努力や忍耐力を、「困難な目標に継続的に取り組める力」として評価する、独自の求人を豊富に保有しています。
時間のない公務員試験後の就活生でも、最短2週間で内定を獲得できる特別プログラムがあるため、秋採用にも迅速に対応可能です。
提携企業数は3,000社以上(※)と広く、公務員浪人を避けてすぐに就職したいという要望に応える、スピード内定に強みを持っています。
公務員試験の経験を民間企業で活かして、早く内定が欲しい人におすすめです。
(※)2025年10月時点
| サービス概要 | |
|---|---|
| サービス概要 | |
| サービス名 | ジール就職 | 
| 運営会社 | 株式会社ジールコミュニケーションズ | 
| 対応地域 | 東京・大阪・名古屋 | 
| 公式サイト | https://zeal-shushoku-agent.com/ | 
※2025年10月時点
関連記事:ジール就職エージェントの評判は?メリット・デメリットを徹底解説
MeetsCompany

MeetsCompanyの特徴
- 座談会形式のイベントを開催
 - 15,000名以上の入社実績あり
 - 最短1週間での内定を目指せる
 
MeetsCompanyは、座談会形式のイベントを通じて企業と直接出会える就活エージェントです。
最大の特徴は、1回あたり2〜8社程度の少人数の座談会形式で、企業の社長や人事責任者と直接対話できるイベントを全国の主要都市で開催している点です。
この形式により、ESなどの書類選考が苦手な人でも、人柄やポテンシャルをアピールしやすくなっています。
これまでの入社実績は15,000名以上(※1)、利用者満足度も92%以上(※2)と実績豊富で、最短1週間で内定獲得の事例もあり、焦る気持ちをすぐに結果につなげるサポートが期待できます。
公務員試験後でも短期間での内定獲得を目指したい人や、人柄を直接アピールして選考を有利に進めたい人におすすめです。
(※1)2015年4月~2024年2月のエージェントサービス利用者の入社実績
(※2)2023年10月~2024年4月16日のエージェントサービス利用者の満足度
| サービス概要 | |
|---|---|
| サービス名 | MeetsCompany | 
| 運営会社 | 株式会社DYM | 
| 対応地域 | 東京・名古屋・大阪など全国 | 
| 公式サイト | https://www.meetscompany.jp/ | 
※2025年10月時点
関連記事:【就活生必見!】ミーツカンパニーのやばい評判は本当なのか?実際の利用者の声を基に解説!
キャリアチケット

キャリアチケットの特徴
- 徹底した個別サポートあり
 - 選考対策で内定率アップを目指せる
 - アプリで自己PRのフレームワークを作成可能
 
キャリアチケットは、徹底した個別サポートや独自の価値観マッチングに強みを持つ就活エージェントです。
公務員という選択肢に偏っていた人が本当にやりたいことを見つけやすいよう、利用者の価値観に合った企業とのマッチングを重視しています。
選考対策をおこなった学生の内定率が1.4倍(※)にアップした実績があるため、面接が苦手な人でも自信を持ってのぞめるようになるでしょう。
アプリでは、5つの質問に答えるだけで自己PRのフレームワークを作成可能で、民間企業向けの自己分析を効率的にやり直せます。
公務員試験の失敗を乗り越え、心から納得できる民間企業を見つけたい人におすすめです。
(※)キャリアチケット就職エージェントにおける面接対策実施有無での内定率の違いを比較
| サービス概要 | |
|---|---|
| サービス名 | キャリアチケット | 
| 運営会社 | レバレジーズ株式会社 | 
| 対応地域 | 全国 | 
| 公式サイト | https://careerticket.jp/ | 
※2025年10月時点
関連記事:キャリアチケットの評判は本当にひどい?口コミから利用するメリット・デメリットやおすすめの利用方法を解説
公務員試験に落ちてからの就活で多い質問と対策
公務員試験に落ちてからの就活で多い質問と、その対策を以下にまとめました。
順番に見ていきましょう。
この時期に就活をしている理由
この場合、「公務員試験の結果を待っていたため、この時期からのスタートになりました」と、正直かつ簡潔に答えるのが基本です。
そのうえで、公務員試験に費やした努力を「ひとつの目標に向かって最後までやり遂げる力」としてポジティブにアピールしましょう。
また、「〇〇という軸で企業を探した結果、この時期になっても貴社のような企業に巡り会うことができ、入社を強く志望しています」など、企業への熱意と結びつけるのもおすすめです。
焦りや後ろ向きな姿勢を見せず、この時期だからこそ貴社を選んだという積極的な姿勢を示してください。
なぜ公務員を目指していたのか
公務員試験後の就活だとわかると、「なぜ公務員を目指していたのか」も聞かれる可能性が高いでしょう。
この場合、「安定志向」や「親からの勧め」のように、ネガティブな言葉で終わらせるのは避けてください。
面接官は過去の志望動機を通じて、応募者の価値観や仕事に対する考え方を見たいと考えています。
そのため、「社会貢献性の高い仕事に就きたい思いが強かった」「地域住民の生活を支える役割に魅力を感じていた」など、仕事を通じて実現したかったことを具体的に伝えましょう。
この理由は、このあとに聞かれるであろう「公務員志望から民間企業志望に切り替えた理由」と矛盾しないよう、一貫性を持たせることが重要です。
あらかじめ自分の価値観を掘り下げ、公務員を目指した理由をポジティブに変換しておきましょう。
公務員志望から民間企業志望に切り替えた理由
この場合、「公務員試験に落ちたから」ではなく、公務員試験の経験から新たな気づきを得たというストーリーで説明しましょう。
たとえば「公務員試験の勉強や試験後の自己分析を通じて、自分の強みが民間の競争環境でこそ活かせると気づいた」「行政サービスよりも、企業の創造性やスピード感を通じて社会に貢献したいという思いが強くなった」などが考えられます。
重要なのは、その気づきが「なぜ貴社でなければならないのか」という志望動機につながっているかどうかです。
民間企業で働く具体的なメリットを、熱意をもって伝えられるように準備しておいてください。
公務員になることは諦めたのか
「公務員になることは諦めたのか」も、試験後の就活で聞かれやすい質問です。
民間企業で内定をもらおうとしている以上、この質問には「諦めた」と断言するのが、安全で説得力のある回答となるでしょう。
「公務員試験の経験を経て、民間企業で働くという新しい目標を見つけました」と、新しいキャリアへの覚悟を示してください。
しかし、もし再挑戦の意志がある場合は、「貴社で入社後に〇年間は仕事に集中し、そのうえで自分の適性を再評価したいと考えています」など、企業へのコミットメントを先に示しつつ、正直さも担保する言いまわしも検討の余地があります。
いずれにしても、面接官が「入社後は仕事に集中してくれるだろう」と安心できる回答を用意しておくのがポイントです。
公務員試験に落ちてからの就活でよくある質問
ここからは、公務員試験に落ちてからの就活でよくある質問を紹介します。
気になる質問をチェックしてみてください。
公務員試験に落ちてから就活する人はいる?
公務員試験の結果が出てから民間就活に切り替える人は、毎年一定数存在します。
公務員志望者の約8割が、民間企業を「保険」として併願しているという調査結果もあり、試験の結果次第で民間へ進む流れは一般的です。
同じ境遇で就職活動を成功させる人も多いため、周囲が進路を決めているなかでも大きな不安を感じる必要はないでしょう。
公務員試験に落ちてからの就活は不利になる?
公務員試験に落ちたこと自体が、就職活動で決定的に不利な要素になるわけではありません。
ただし、就職活動の時期が遅れるため、応募できる企業が限定される可能性はあります。
面接では公務員試験に落ちた事実よりも、「なぜ今民間企業なのか」「公務員試験の経験からなにを学んだか」という前向きな姿勢や、民間企業への熱意が重視されます。
公務員試験に全落ちしたら人生終了って本当?
公務員試験に全落ちしたからといって、人生が終了することはありません。
公務員試験の倍率は非常に高く、受験者の6割以上が不合格になるといわれています。
公務員試験の不合格者は、大学院進学・民間就活への切り替え・就職浪人・就職留年など、多様な進路を選択しています。
公務員試験に全落ちする人の割合は?
公務員試験の種類や年度によって異なるため一概にはいえませんが、公務員試験は採用倍率が高く、一般的に受験者全体の6割以上が不合格になるといわれています。
全落ちしたからといって必要以上に落ち込む必要はないため、気持ちを切り替えて別の進路を検討しましょう。
公務員試験に落ちる前に就活を始めておくべき?
リスクヘッジの観点から、公務員試験に落ちる前に民間就活を始めておくのは有効です。
公務員志望者の約8割が、民間企業を併願しているというデータもあります。
民間就活を並行して進めることで、公務員試験の結果を待たずに内定を確保でき、精神的な安心感を得られるのがメリットです。
また、民間企業の選考を通じて自己分析や面接練習ができるため、公務員試験後に就活に切り替える場合でもスムーズに進められます。
公務員試験から民間就活に切り替えるべき時期は?
公務員試験から民間就活に切り替えるべき時期は、公務員試験の結果が出た直後、結果が判明してすぐのタイミングです。
公務員試験の結果は夏から秋に出る場合が多く、これは民間企業の秋採用の時期と重なります。
公務員試験に落ちてからの民間就活でおすすめの業界は?
公務員試験に落ちてからの民間就活では、公務員試験の勉強で培ったスキルや適性を活かせる、次のような業界がおすすめです。
- 論理的な提案が求められるコンサルティング業界
 - 顧客との信頼構築が重要な金融業界
 - 成果が明確に出やすい営業職
 - 地域や社会との接点が多い人材・サービス業界 など
 
これらの業界を中心に検討することで、効率的に内定獲得を目指せるでしょう。
まとめ:公務員試験での努力は就活で活かせる!
公務員試験に落ちてしまったことは、確かに大きな挫折かもしれません。
公務員試験の勉強で培った論理的に考える力や複雑な情報を処理する能力、困難な目標を達成する粘り強さは、民間企業でも活かせるスキルです。
この経験をネガティブなものとして隠すのではなく、目標達成のための継続的な努力として就職活動で堂々とアピールできれば、結果にもつながるでしょう。
試験後は気持ちを切り替え、秋採用や就活エージェントを最大限に活用して、民間企業での内定獲得を目指してください。


