就活にかかる費用はいくら？平均相場や内訳、安く抑えるコツを紹介

• 就活にかかる費用の平均相場が知りたい……
• 就活に100万円かかることなんてあるのかな……
• お金がなくて就活に支障をきたしたらどうしよう……

就活にどのくらい費用がかかるのか気になる人もいるでしょう。

就活費用は決して安いものではないため、事前に就活にかかる費用を把握して貯金するなど計画しておくことが大切です。

この記事では、就活にかかる平均相場や内訳とともに、就活費用をできるだけ安く抑えるコツや捻出する方法を紹介します。

最後まで読むことで、就活にかかる費用が足りないのか余裕があるのかがわかり、お金がかかる就活を工夫して進められるようになりますよ。

就活でかかる費用は意外と多いので貯金があると安心

就職活動が本格的に始まる前に気になるのが、お金の問題です。さまざまな企業を受けてみたいけど、何社も受けると出費が心配になる就活生もいるでしょう。

交通費や宿泊費、衣服費など就活で必要な費用はさまざまあり、総額にすると意外と大きいです。

就活の途中でお金がなくなり、就活ができなくなったなどの事態にならないよう貯金をしておくと安心ですよ。お金のせいで、人生の分岐点である就活をあきらめてしまうのはもったいないです。

事前にお金を貯めておけば、費用の心配をせずに就職活動に集中できるでしょう。

就活にかかる費用はどれくらいなのか

「就活に必要な費用ってどれくらいなのかな？」と気になる大学生もいるでしょう。ここからは、就活にかかる費用を詳細に解説します。

• 平均相場は約7万5千円
• 交通費や衣類にかかる費用が割合として多い
• 約10万円の貯金があると安心

前もって必要なお金を準備するためにも、就活費用を参考にしてみてくださいね。

平均相場は約7万5千円

就職みらい研究所によると、2023年卒における就活費用の平均は文系・理系問わず約7万5千円です。

新型コロナウイルス前の20卒では約12万9千円でしたが、23卒ではオンラインによる説明会や面接が広がったことで就活費用は少なくなっていますよ。

ただし、約7万5千円というのはあくまで平均です。当然ですが、就活にかかる費用はどれだけ多くの企業を受けたか、遠方の企業を受けたかで変わってくるので、就活費用は多めに見積もっておきましょう。

なお、就活費用を地域別で比較すると、北海道・東北が約9万9千円と最も多く、中国・四国が約5万9千円と最も少ない傾向にあります。

交通費や衣類にかかる費用が割合として多い

就職活動では、スーツやカバンなどの被服費が割合として最も多く、次いで面接や説明会の会場への交通費が多いです。

就職みらい研究所が2023年卒の就活費用を調査したところ、衣類にかかる費用が約3万4千円、交通費が約1万8千円であることがわかりました。

就活費用の詳細な内訳は後述しますが、県外に就職を考えている人ほど、交通費がかさみ費用は多くなる傾向にありますよ。

なお、公務員志望の人は試験対策費が割合として最も大きいことも押さえておきましょう。

約10万円の貯金があると安心

就活にかかる平均金額から見ても、約10万円の貯金があると安心ですよ。事前の準備不足によりお金が足りなくなってしまうと、就活に支障が出てしまいます。

日本経済新聞が就活生にお金について調査したところ、以下のような学生がいたことがわかっています。

• 説明会の交通費で貯金が足りなくなった学生
• 母親から老後の貯金を崩してお金を借りた学生

自分の就活費用を明確に見積もるのは難しいので、貯金がなくなったり家族からサポートを受けたりするのは仕方ないケースもあるでしょう。

ただし、事前にある程度の余裕を持ったお金を用意しておけば、安心して就活に臨みやすいですよ。お金が足りないせいで、就活がストップしてしまうという事態を避けるためにも約10万円は貯金しておくようにしましょう。

就活費用の内訳

「就活費用の平均相場はわかったけど、具体的に何にどれくらいかかるのかな？」

就活費用の内訳は、以下のとおりです。

内訳	費用
1　交通費	約2〜3万円
2　宿泊費	約1〜3万円
3　衣服費	約3〜4万円
4　食費	約5千〜1万円
5　その他雑費	約1〜1万5千円

それぞれの内訳を理解して、自身の就職活動に役立ててくださいね。

1.交通費

対面による企業説明会や面接などに参加するたびに交通費は発生しますが、大体2〜3万円がかかります。

首都圏に住んでいればあまり気になりませんが、地方に住んでいて東京など都心部の就職を目指す場合は多額のお金が必要になります。

東京に行くたびに新幹線や飛行機を使っていると出費がかさむため、比較的安価な高速バスを利用してみるのも一つの手。

今の居住エリア内で就職活動を送る場合なら、一日の交通費は安いかもしれません。ただし、応募企業の数が増えるほど交通費も増えるので、多めに見積もっておくといいでしょう。

2.宿泊費

地方から都市部へ就職を目指す人は宿泊費もかかり、約1〜3万円が必要です。

一般的なビジネスホテルでも、エリアによっては1泊1万円前後かかるケースもあります。ゲストハウスやカプセルホテルを活用すれば、宿泊費を安く抑えられますよ。　

また、一般的に祝前日や行楽シーズン中は宿泊代が高く、連休最終日や平日は比較的安くなります。スケジュールを調整できるなら、安いタイミングを狙うのがおすすめです。

3.衣服費

衣服費には約3〜4万円がかかり、就活で最も出費がかさみやすいものです。

なお、出費を安く抑えるために、衣服をないがしろにするのは要注意です。面接でスーツが汚れていたり靴に傷がついたりすると、マイナス評価につながる可能性が高いので衣服はきちんと揃えて手入れをしましょう。

衣服費にかかるお金は最も多いので、事前に想定して準備しておくのが大切です。

4.食費

お昼ご飯代やカフェ代としての食費には、約5千円から1万円が必要です。

もちろん人によって金額が大きく変動しますが、就活が本格化すると、説明会や面接、さらにその準備などで忙しいので外で食べる回数が増えます。

• 「A社の面接を受けたけど、次のB社の説明会まで準備できる場所はないかな」
• 「合同説明会が終わってから、次の面接までどこかで時間を潰したい」

上記のように、次の予定までに時間が空いた場合は喫茶店やファストフード店で、時間を潰す機会も多くなるでしょう。

一回の費用は少ないですが、数を重ねると大きな出費となるためお弁当や水筒を用意するなどの工夫が大切ですよ！

5.その他雑費

その他雑費には、約1万から1万5千円が必要です。

就職活動では、筆記試験対策や業界研究のための書籍や履歴書、美容院などで細々とした出費もかさみやすいです。

総額にすると約1万から1万5千円と安くはありませんが、いずれも就活成功のためには大切なものなので、事前にお金を準備しておきましょう。

就活費用をできるだけ安く抑えるコツ7つ

「就活費用って思っていたよりも高い……」と感じる就活生もいるでしょう。

ここからは、就活費用をできるだけ安く抑える7つのコツを紹介します。

• オンライン説明会・面接に参加する
• スケジュールを工夫する
• 交通手段を工夫する
• 宿泊施設を安く済ませる
• スーツの購入時に学割を活用する
• 問題集や参考書は先輩・友人に借りる
• お弁当や水筒を用意して飲食費を抑える

就活費用がかさみすぎてお金が底をつき、就職活動を中断せざるを得ないというのはあまりにももったいないです。

就活に継続的に取り組むためにも、費用をできるだけ節約するコツをぜひ習得してみてくださいね。

1.オンライン説明会・面接に参加する

オンライン説明会・面接に参加すると、就活費用を安く抑えやすいですよ。

新型コロナウイルスの影響で、オンライン上での説明会や面接を実施する企業が増えています。たとえば、就職みらい研究所の『就職白書2023』によると、企業の採用プロセスの実施率は以下のとおりです。

• 個別企業説明会・セミナー（Web）：80.2％
• 面接（Web）：72.6％

オンラインなら直接会場に行かずに、自宅などからWeb会議ツールを使って参加できるため、交通費や移動時間の節約になりますよ！

2.スケジュールを工夫する

説明会や面接などを、できるだけ同じ日に入れることで交通費や宿泊費を安く済ませられます。

企業によっては、説明会や面接の実施日を複数設けていて、就活生自身でネットから参加予約するというスタイルを採用しています。

自分でスケジュールを調整できそうなら、同じ日に違う会社の説明会や面接を予約するといいでしょう。スーツを着る日数も減らせるので、クリーニング費用も節約できますよ。

ただし、スケジュールをあまり詰めすぎると、身体にストレスがかかり面接でのパフォーマンスが低下するリスクもあるので注意してみてくださいね。

3.交通手段を工夫する

対面での説明会や面接に参加するたびに交通費はかかるので、交通手段を工夫すれば出費を抑えられます。

地元から上京を目指す就活生や、U・Iターン就職する予定の人は交通費が多くなりやすいです。毎回、飛行機や新幹線を使っていると、貯金がすぐに底をついてしまいかねません。

そんな人におすすめなのが、夜行バスや格安航空会社（LCC）を活用すること。特に、夜行バスは安価なので、交通費をかなり安く済ませられます。

ただし、移動中に睡眠時間を確保できるものの質の良い睡眠は取りづらいため、面接のパフォーマンスに悪影響が出るときもあるので要注意です。

4.宿泊施設を安く済ませる

宿泊施設を工夫することでも、就活費用を安く抑えられますよ。就職活動では、朝の面接や説明会に参加するために、前乗りする機会が多々あります。

都心部のビジネスホテルは1泊1万円前後と学生には高いので、以下のような方法で宿泊費を安く済ませるでしょう。

なお、上記で紹介した方法を活用するためには、ネットで情報を収集してきちんと準備しておくのが大切です。宿泊代をできるだけ抑えるために、早いうちから工夫してみてくださいね。

5.スーツの購入時に学割を活用する

スーツの購入時に学割を活用すれば、衣服費を節約できるでしょう。

リクルートスーツは、面接官の第一印象に直結するため妥協せずにきちんとしたものを買うのがおすすめです。学割や就活生応援キャンペーンを実施している店舗でスーツやビジネスバッグを購入することで、安く済ませられますよ。

さらに、スーツ一式セットなどで買えば単品で買うよりも安いので、節約術の一つとして押さえておきましょう。

6.問題集や参考書は先輩・友人に借りる

問題集や参考書は、先輩・友人に借りると就活費用を抑えられますよ。以下のとおり、就活ではさまざまな書籍を買って勉強する必要があります。

これらの本を全て買うと出費がかさみやすいため、余った書籍を持っている先輩・友人がいれば借りるのがおすすめ。

また、大学の図書館やキャリアセンターでも貸し出しを行っている場合もあるので、一度問い合わせしてみましょう。

7.お弁当や水筒を用意して飲食費を抑える

お弁当や水筒を用意して面接や説明会に参加すれば、当日の飲食費を抑えやすいです。

就活の飲食費は一日だけならそれほど多くないですが、1カ月・2カ月と続くといつの間にか多きな出費になることも。

「気が付いたら飲食費にかなりの額を使っていた……」というケースに陥らないためにも、お弁当やおにぎり、水筒を持って外出して節約するのが大切です。

就活費用を捻出する方法5つ

「就活費用を安く抑える方法はわかったけど、他に注意すべきことはある？」

就活費用を安く抑える前に、費用を捻出しておくのも大切です。ここからは、就活費用を捻出する5つの方法を解説します。

• 事前に貯金をしておく
• アルバイトをする
• 有給インターンシップをする
• 親から支援してもらう
• 学生ローンを借りる

就活費用を捻出する方法を押さえておけば、お金と心に余裕を持って就職活動を送れるでしょう。

1.事前に貯金をしておく

就活費用の捻出方法の一つ目は、事前に貯金をしておくことです。

就職活動が本格的に始まる前に、一定額の貯金があれば安心して就活に臨めます。就活の平均相場は約7万5千円なので、まずは約10万円を貯金しておくのがおすすめですよ。

就活前の時期には、最後の遊びとして消費したいと思う人もいるかもしれませんが、使いすぎには注意が必要です。最低でも約10万円は、残しておきましょう。

2.アルバイトをする

就活前もしくは就活中にアルバイトをすれば、費用を捻出できます。

就活前には、アルバイトで稼いである程度の額を貯金しておくのが大切です。また、就活が始まるとアルバイトを完全に控える人もいますが、続けるのも一つの選択肢。

ただし、アルバイトをしすぎて就活が疎かになるのは本末転倒なので、働く場合は就活に支障がない程度にシフトを入れるようにしましょう！　

3.有給インターンシップをする

有給インターンシップとは、インターンシップに参加しながら給与をもらえるもので、一般的に長期で働くケースが多いです。この有給インターンシップに行けば、就活費用を捻出できるでしょう。

また、有給インターンシップに参加する他のメリットとして、業界・企業分析が深まり、実際に働くイメージもつかめることが挙げられます。

もちろんお金をもらうインターンシップなので、「働いて企業に貢献する」という意識は求められますが、就活費用を捻出するための方法の一つです。

なお、長期（有給）インターンシップの探し方や注意点などは、以下の記事で解説しているので、参考にしてみてください！

4.親から支援してもらう

親御さんから支援してもらうのも、就活費用を捻出するための一つです。

「子供の就職活動を全面的にサポートしたい」と考える親御さんは、就活にかかるお金も支援してもらえるかもしれません。たとえば、就活のリクルートスーツだけ買ってくれることや、毎月一定額の支援をしてもらうことなどが考えられるでしょう。

ただし、家庭状況や親御さんによって金銭面のサポートをしてくれるか異なるため、あらかじめ話し合ってみてくださいね。

5.学生ローンを借りる

最後に紹介するのが、金融機関や専門企業から学生ローンを借りるというものです。

「就活費用って借りられるの？」と疑問に思う人もいるかもしれません。学生ローンやカードローンなどの使い道が自由のものであれば、きちんと手続きを行ったうえで借りられる可能性は高いです。

ただし、借りたお金には利子がつくので、無計画に借りるのは控えましょう。あくまで就活費用を捻出する最終手段として押さえてくださいね。

節約できるところは徹底的に節約して就活を進めよう！

就活費用の平均相場は約7万5千円と、意外にもお金がかかります。

ただ、あくまで平均の費用でありもっとかかる場合もあるので、交通手段を工夫することや安い宿泊施設を活用することで節約するのが大切ですよ。

また、就活で出費を抑えるだけでなく、事前に費用を準備しておきましょう。たとえば、貯金やアルバイト、有給インターンシップへの参加によって就活費用を捻出しておけば安心して就活本番に臨めるでしょう。