専門学校の就活はいつから？スケジュールや、やり方、成功の秘訣を紹介

• 専門学校生の就活はいつから始まるの？いつ終わるの？
• どうやって就活を進めていけばいいのか、やり方やスケジュールがわからない……
• 専門学校生の就活はうまくいくかどうか不安……

このように、専門学校生で就活について漠然と不安を感じている人も多いでしょう。

「就活」と言えば大学生の就活ばかり目立っていますが、大学生の就活とどう違うのか、どう就活を進めていけばいいかわからず、不安な人もいるはず。

この記事では、専門学校生の就職率から就活スケジュール、就活を成功させるポイントまでまとめて紹介します。

この記事を読めば、専門学校生が就活を行う際のスケジュールややり方がわかり、他の専門学校生よりも就活を有利に進められるようになりますよ。

専門学校の就活について

就活を成功させるためにも、まずは専門学校の就活事情について理解しましょう。現状を把握したうえで、入念な準備を行うことが大切です。

ここでは、専門学校生の就職率や専門学校生の就職が不利なのかどうかを解説していきます。

専門学校生の就職率は95.7％

厚生労働省の調査によると、2023年に卒業した専修学校（専門課程）の就職率は95.7％（前年同期比1.0%増）です。*1

一方で、大学の就職率は97.3％（前年同期比1.5%増）と、どちらも高い数値を得ているという結果になりました。

また、2020年に行われた東京都専修学校各種学校協会の分野別就職率（昼間）の調査では、一部70％前後がありますが、多くは80％、90％を超えています。*2

これらの調査結果から、専門学校よりも大学のほうが就職率は高いのが読み取れますが、その差は僅かであるのが現状です。

専門学校だから就職が難しくなるわけではないため、専門学校や大学にかかわらず、きちんと就活準備を行うことが大切なのです。

専門学校生は就職に不利なのか

大学生と専門学校生では就職率にあまり差がなく、「専門学校生」という理由で就職が不利になることはありません。

しかし、場合によっては不利になる状況もあるため、あらかじめ理解しておくことが大切です。

たとえば、専門学校で学んだことが直接仕事へ活きる場合は有利になりますが、スキルが活きないような異業種への就職の場合は不利になります。

また、「大学卒業」を応募の条件に設けている企業も少なからずあるため、その場合は条件を満たせずに応募ができなくなるでしょう。

専門性が高い分、有利に働く場合と不利になってしまう場合のどちらもあることを理解し、入念な企業選びや就活準備を行うことが重要。専門学校生の特徴を十分に活かして、就職を成功させましょう。

専門学校生の就活スケジュール

入念な準備を行うためには、就活スケジュールを把握し、逆算して計画を立てる必要があります。

一般的な専門学校生の就活スケジュールは、以下の通りです。

1. 就活ガイダンスからスタートする
2. 3月から会社説明会が始まる
3. 6月頃から順次選考が開始される
4. 10月頃から内定が出始めていく

業種によるスケジュールの違いはそこまでないため、上記のスケジュールを参考にして計画を立ててみてください。順番に詳しく解説していきます。

就職ガイダンスからスタートする

専門学校生の就活は、就職ガイダンスからスタートします。

就職ガイダンスとは、キャリアセンターなどが就活の流れや方法、セミナーの案内を行う説明会のことを指し、学校内で行われるケースが多いです。

専門学校は1〜6年制と幅広くありますが、2年制の場合は1年生の9月頃、1年制の場合は入学した4月頃に開催されるのが一般的です。

以下の記事では、就活の効果的な進め方や対策などを紹介しています。専門学校生の就活でも有用なため、参考にしてみてください。

3月から会社説明会が始まる

就職ガイダンスを受けたら、次は3月頃から会社説明会が始まります。

自己分析や業界・企業分析を行い、志望企業を絞り込んでいく時期なので、気になる企業の説明会には積極的に参加していきましょう。

会社説明会への参加を応募の条件にしている会社もあるため、事前に募集要項などを調べておくのがおすすめ。

また、人気の会社は、説明会の募集が始まった段階で学生が殺到する場合もあるため、早めに応募することが大切です。

1年制の専門学校の場合、入学後に行われる就職ガイダンスと同時期に会社説明会の申し込みを行うケースもあります。

6月頃から順次選考が開始される

会社説明会を終えた後、本格的な選考が順次開始されます。

まずは6月頃から大企業の選考が開始され、次に中小企業の選考が始まっていくのは7月頃からです。

「大企業の選考を受けながら中小企業の選考に備えていく」という流れがスムーズでしょう。選考の内容は書類選考や面接が中心で、中にはグループディスカッションを行う企業もあります。

とはいえ、企業によって選考の時期や内容は異なるため、志望企業の募集要項はしっかり確認しておきましょう。

10月頃から内定が出始めていく

選考を全て終え、内定が出始める時期は10月頃です。

ただ、就活は年々早期化している傾向にあるため、10月より早く内定が出る企業も存在します。

周りの状況などで焦って後悔しないためにも、就活では早めに行動していく意識を持つことが大切。基本的に12月頃には多くの学生が内定を獲得し、遅い人でも1〜2月頃には就職先が決まっていくでしょう。

しかし、秋頃から採用活動を開始する企業があったり、内定を辞退する人が出て繰り上げ内定になったりする場合もあります。

内定が中々決まらなくても、最後まであきらめずに臨んでいきましょう。

専門学校生の就活のメリット4つ

就活を成功させるためには、専門学校生ならではの特徴やメリットを理解することが大切です。

メリットを理解することで、仕事への価値観や希望職種など、就活に関して改めて自分自身と向き合えるでしょう。

専門学校生の就活のメリットは、以下の4つです。

• 専門性や資格を活かした仕事に就ける
• 業界とのコネクションが得やすく、有利になりやすい
• 即戦力としてのアピールができる
• 学校や担任からのサポートが充実している

それぞれ解説していきます。

1.専門性や資格を活かした仕事に就ける

専門性の高い企業や資格を活かした仕事に就けるのは、専門学校生としての大きなメリットです。

専門学校では、特定の分野に特化した教育を行っているため、働くうえで必要な専門知識や実践的な技術を学べます。

また、専門学校の中では授業として資格を取得できる場合も。業界によっては資格を持っていないと働けない職種もあるため、卒業の時点ですでに資格を持っているとなれば、有利に働く可能性が高まります。

専門学校の就活生は、それぞれの分野の業界から高く評価され、大学生よりも就活を優位に進められる可能性が高いと言えるでしょう。

2.業界とのコネクションが得やすく、有利になりやすい

専門学校では業界とのつながりが深い傾向にあり、特定の業界では就職が有利になりやすいです。

専門学校の教師や講師は、特定の業界の企業とコネクションがある場合が多く、講師の人脈によって就職先が決まるケースも中にはあるでしょう。

また、専門学校の実習先やインターンシップ先で就職が決まることもあります。学生の段階で業界とのコネクションを得られると、就活サイトには載っていない求人や情報が手に入ったり、企業から高評価を得られたりすることも。

一から就職先を探さなくても、スムーズに就職先が決まる可能性が高まるのは専門学校生ならではのメリットです。

3.即戦力としてのアピールができる

専門学校生は、すでにある分野に特化した知識や経験がある人材として、即戦力になれることをアピールできます。

新卒採用はそもそもポテンシャル採用であり、企業は即戦力になれる人材だと思って採用はしていません。一斉に採用・研修を行い、将来のために時間やコストをかけて育てていくのです。

一方で専門学校生は、特定の分野では学校で学んだ知識や経験を活かせるため、他の就活生よりも一歩リードできます。

社会人になる前から一早く実践的な知識や経験を学び、現場を理解できるのは、専門学校の大きな強みと言えるでしょう。

4.学校や担任からのサポートが充実している

専門学校は学校や担任からの就活サポートが充実しているため、モチベーションも保ちながら就活を行える環境でしょう。

一般の大学とは異なり、専門学校では高校のようなクラス担任制をとっているところが多いです。

学校単位での基礎的な就活指導や、クラス単位での個々人に対応した就活指導の両方を受けられるのは、大きなメリットと言えます。

大学でもゼミや研究室で指導してくれる「教授」がいますが、教授は先生ではなく学者のため、就活に関してのサポートはしてくれません。

普段から指導を受けている担任に就活の相談をできるのは、心強いサポートとして安心できる要素でしょう。

専門学校生の就活のデメリット3つ

メリットを見ていくと就活に有利に見える専門学校生ですが、大学生と比べた際にはデメリットも存在します。

就活を失敗させないためにも、メリット・デメリットどちらも理解し、当てはまる部分には注意しなければいけません。

ここでは、専門学校生の就活のデメリットとして以下の3つを紹介します。

• 就職先が特定の分野に限定されがち
• 大卒よりも給与が低い恐れがある
• 就活開始までの期間が短い

それぞれ解説していくので、デメリットを把握したうえで対策を行ってみてください。

1.就職先が特定の分野に限定されがち

専門学校で学んだ分野での就職は有利になりますが、それは選択肢が狭まってしまうという意味にもなります。

専門学校で学んだ分野とは全く関係のない業界へ進みたいと思った場合、身につけた専門知識や経験が評価されず、有利にはなりません。

これは、特定の分野のみを集中的に学び、専門性を高めるがゆえに他の分野への進路変更が難しくなるということです。

たとえば、機械系の学校からサービス系の仕事を希望したり、美容系の学校から介護職を希望したりすれば、企業から納得が得られにくくなります。

進路変更すること自体は悪いことではありませんが、企業からマイナスなイメージを持たれてしまう可能性があることも理解しておきましょう。

2.大卒よりも給与が低い恐れがある

就職先によっては大卒と専門学校卒で給与が異なり、大卒よりも低い給与になる可能性があるかもしれません。

つまり、同じ業務をしているのに給与の差が出てしまうため、モチベーションを維持するのが大変だと感じることもあるでしょう。

しかし、頑張りや成果が認められれば給与の差を縮められる場合もあるため、何を優先して就職先を決めるのかを明確にしておくのがおすすめです。

また、専門学校で学んだ知識や経験を活かせるような職種の場合、高い初任給を得られる可能性もあります。事前に調べておけば、企業選びの1つの指標にもなるでしょう。

3.就活開始までの期間が短い

専門学校生は、大学生に比べて就活開始までの期間が短いため、準備期間が足りない点もデメリットの1つです。

ほとんどの専門学校は2年制で、2年生になったら就職活動が本格的に始まります。

大学生は約3年間の準備期間がありますが、専門学生は1年程度しかなく、人によっては時間が足りないと感じてしまうでしょう。

もし自分1人で就活を進めるのが難しそうと思う人や、就活に不安を抱えている人は、就活のサポートをしてくれるサービスなどを活用するのがおすすめ。

就活エージェントなどをうまく活用しながら、効率良く就活を成功させましょう。

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専門学校生が就活を成功させるポイント6つ

専門学校生が特性を活かし、就活を成功させるためには、以下6つのポイントを押さえることが大切です。

• 自己分析や業界・企業研究をしっかり行う
• 明確な目標をイメージする
• 自分が進め分野で有利な資格を取る
• ポートフォリオ（制作物）を作りこむ
• 学校のキャリアセンターを活用する
• 就活支援サービスを活用する

それぞれ詳しく解説していくので、これから就活を行う専門学校生は参考にしながら対策を進めてみてください。

1.自己分析や業界・企業研究をしっかり行う

自己分析や業界・企業研究は内定をもらうために必要不可欠なため、どちらもしっかり行ったうえで就活に臨みましょう。

自己分析は自分の価値観や強み、弱みを見つけ、企業へ自分をアピールするときに役立つものです。自己分析をしっかりと行うことで、仕事選びの軸が明確になり、ミスマッチや後悔のない就職につながります。

業界・企業研究は、企業の業界内での立ち位置や他の企業との違い、強みを発見するのに役立つでしょう。志望動機を伝えるときに説得力を持って伝えられるようになり、企業に好印象を与えられます。

以下の記事で自己分析シートの効果的な使い方や企業研究のやり方、ポイントを紹介しているので、それぞれ参考にしてみてください。

2.明確な目標をイメージする

企業選びに失敗しないためにも、まずは明確な目標をイメージすることが大切です。

たとえば、5年後や10年後を考えたときに、将来どんな仕事をしたいか、どんな風に仕事をしたいかといった、具体的な目標を持ちます。

明確な目標をイメージできれば、自分の中で目指すべき軸ができるようになるでしょう。目標を達成するためにはどんな会社、職種に就けばいいのかがわかるようになり、企業選びに迷いもなくなります。

明確な目標を持つためにも、上記の自己分析などを徹底し、自分の強みや価値観を洗い出しておくことが重要です。

3.自分が進む分野で有利な資格を取る

資格を持っていない人より、資格を持っている人のほうが有利になる可能性が高いため、自分が進む分野で有利になる資格取得を目指しましょう。

どのような資格が取得できるかは、専門学校や分野によって異なります。自分の通う専門学校ではどのような資格が取得できるのかを把握し、希望する進路で活かせるような資格は積極的に取得するのがおすすめです。

たとえば、簿記2級以上を取得すれば、もし未経験であっても経理部門への就職率が高まるでしょう。

IT系の企業に進みたい場合は、ITパスポートや基本情報技術者試験などを取得すれば、基本的な知識を保有している証明になり、就職に有利に働きますよ。

4.ポートフォリオ（制作物）を作りこむ

就活前の準備として、制作物をまとめたポートフォリオを作りこんでおくことも大切です。就職先によっては、書類選考などでポートフォリオの提出を求められる場合があります。

選考が始まってから作成すると時間が足りない可能性があるため、事前にポートフォリオを作成し、作りこんでおきましょう。

ITやデザイナーといったクリエイティブ系の職種で求められることが多いため、希望している人は担任の先生などに相談しておくのがおすすめ。

時間をかけて、採用担当者が短時間で好印象を感じられるようなポートフォリオを制作していきましょう。

5.学校のキャリアセンターを活用する

専門学校では特定の業界とのコネクションがあるケースが多いため、学校のキャリアセンターを活用するのがおすすめです。

キャリアセンターでは、就職ガイダンスや説明会の開催、卒業生や求人情報の公開など、さまざまな就職支援活動を行っています。

特定の大学や専門学校にだけ募集をかけており、就活ナビサイトには載っていないような求人が見つかる場合も。自分に合った企業を選ぶためにも、選択肢を増やすことは大切です。

応募書類の添削や面接練習などもサポートしてくれるので、専門性の高い企業への就職を希望する際には、積極的に活用していきましょう。

6.就活支援サービスを活用する

スムーズに就活を進めていくために、就活エージェントなどの就活支援サービスを活用するのも良いでしょう。

就活エージェントでは、就活のプロである就活アドバイザーが、学生の就職活動をサポートしてくれます。

求人の紹介から面接の日程調整、ES添削まで、専任のアドバイザーがサポートしてくれるため、安心して就活を進められますよ。

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専門学校生であることを活かして就活を成功させよう！

専門学校生の就職率は95％で、大学生の就職率とそこまで差はありません。専門学校生だからといって、就職に不利になる可能性は少ないでしょう。

とはいえ、専門学校で学んだ知識や経験が活かせないような企業や、大学卒業を応募条件に設けている企業などでは、就職が難しくなります。

専門学校ならではのメリット・デメリット、就活スケジュールを理解したうえで、念密な準備を行うことが大切です。

就活の進め方に不安がある人は、「就活キャリア」を利用してみてはいかがでしょうか？就活のプロにサポートしてもらえるため、専門学校生の特性を活かしながら就活を進められますよ。