- 「エントリーシートではどんな質問をされるの?」
- 「エントリーシートの質問にどう回答していいか分からないから、例文が知りたい!」
就活で最初に作成するエントリーシート、志望企業の選考突破がかかっていると思うとなかなか作成が進みませんよね。
ですがエントリーシートで質問される項目は大きく分けてたったの3つ!
実は、回答のポイントをおさえれば人事担当の目に留まる内容の濃いエントリーシートを作れるんです。
この記事ではエントリーシートで聞かれる質問の類型、そして質問に対する回答の例文を紹介しています。
この記事を読めば、第一志望の企業の書類選考を高確率で突破することができますよ!
以下の記事では、エントリーシートの書き方について解説をしているので是非参考にしてみてくださいね。
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エントリーシートで聞かれる質問の類型3つ
エントリーシートで聞かれる質問は主に以下の3つの類型に分かれます。
- 志望動機系
- 自己PR系
- 人柄・価値観系
エントリーシートでの質問の系統が分かれば、企業の求める内容を執筆しやすくなります。
それぞれの類型について詳しく解説するので、エントリーシート作成の参考にしてください。
志望動機系
まずエントリーシートにある設問は志望動機に関することを問うものが多いです。
学生が自社で本当に働きたいと思っているのか、また学生が将来したい仕事が自社でできるのかをチェックするためです。
志望動機が曖昧だとモチベーションに欠ける社員を採用することになり、また志望者が考えている仕事内容と企業が与えられる仕事が一致しなければ途中で退職してしまう可能性があります。
内定を出しても「本当にやりたい仕事と違う」と内定を辞退される可能性もあり、企業にとっての損失にもなりかねません。
特に日系企業はエントリーシートの設問の中でも志望動機を重視する傾向にあります。
逆に外資系は人材の入れ替わりが日常化しているため、さほど志望動機は重視されません。
また志望動機から派生する形で、企業や業界を良くするためにはどうしたら良いかを聞かれる場合があります。
これは志望企業や業界へ関心を持っているか、つまり志望動機が明確で問題意識や興味を持っているかを聞く質問です。
企業側の意図としては志望者の企業や業界へのモチベーションを聞き出す意図があります。
自己PR系
次に多い質問の内容が自己PR系の質問です。
あなたが会社にどのように貢献できるか、つまりあなたを雇うと企業にどのようなメリットがあるのかを聞き出す意図があります。
企業研究で調べた業務内容を把握し、志望する業務であなたのスキルが役に立つことをアピールしましょう。
業務内容とあなたの自己PRのスキルが一致していれば、採用担当者があなたを採用するメリットを感じやすくなります。
逆にあなたが書いたスキルと業務に乖離があると、入社後のあなたの仕事振りのイメージができないので注意してください。
人柄・価値観系
3つ目の質問内容は人柄・価値観を問うものです。
企業にはそれぞれ雰囲気やカルチャーがあり、それに一致している人物かどうかを見極める意図があります。
そのほか採用する学生のキャラクターが偏りすぎないようにする意味もあります。
会社のコミュニティに馴染めないと学生は違和感を感じてすぐに退社したり、能力を活かせない環境だと感じることがあるからです。
例えばチームワークを重視する会社において、能力は高いが個人主義的な学生は活躍の場が持てない可能性が高くなります。
対策としてはエントリーシートを書く前に会社のHPをチェックし、社風を確認しておくこと。
また可能であればOB訪問などをして、会社内部の雰囲気について質問をし、社風と合う自分のキャラクターや価値観について記載できるようにしましょう。
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エントリーシートの類型ごとの質問と回答例
先ほど紹介した3つの類型ごとの質問と回答例を紹介します。
例文も合わせて紹介するので、自分の経験に当てはめながら読み進め、実際にエントリーシートを書く際の参考にしてくださいね。
順に解説します。
エントリーシートの志望動機系質問に対する回答例
まずは志望動機系の質問と回答例を紹介します。
志望動機を問う質問の意図は採用した後にやりたい仕事ができるか、企業や業界に興味を持っているかを確認することです。
質問の意図を頭に入れて読み進めてください。
「弊社を志望した理由をお書きください。」
まず志望動機をダイレクトに聞く質問です。
エントリーシートに志望動機を書く際には、以下の4つのステップを使い、1から順番に書いていくと伝わりやすい志望動機を作成できます。
志望動機を書く4つのステップ
- ビジョン
- 業界
- 企業
- 業務
つまり「私の持っているビジョンを叶えるためには、この業界・貴社でできるこの業務をすることが必要だ。だから貴社を志望している」と伝えるのです。
このステップを利用して例文を2つ紹介するので、実際に執筆する際の参考にしてみてくださいね。
例文1:コンサルティング業界の志望動機例文
①ビジョン 私は将来企業の持つ悩みを解決して、組織が変化を迎える瞬間をこの目で見届けたいと思っています。
②業界 私は学生時代に野球部に所属しており、キャプテンになった際に練習内容を刷新してチームを一次予選敗退常連校から優勝校へ導いた経験から組織を変革させることに興味を持ちました。 そして、その手段としてコンサルティング業界で人事の組織改革をすることに興味があります。
③企業 貴社は人事コンサルティングという形で様々な企業の組織改革に積極的に取り組んでいらっしゃるとお聞きし、魅力を感じています。 私の理想とする組織の変革に立ち会うというビジョンを叶えられるのは貴社しかないと考えています。
④業務 入社後は人事コンサルティング部門に所属し、部活動で学んだ問題解決のスキルを活かして組織の問題点を捉え、解決していきたいと考えます。そして組織の競争力を向上させ、より良い企業に成長する場に立ち会える人間になりたいです。
(387文字)
組織改革の場に立ち会うというビジョンで始まり、企業の問題解決を担うコンサル業界ならではの業務に言及しています。
例文2:食品メーカーの志望動機例文
①ビジョン 私は食を通じて人の健康と幸福を支えたいと思っています。
②業界 学生時代にオーガニックカフェでバイトをした経験から食が人の健康に重要な要素であること、また美味しい食事を摂ることで人生の満足度が高まることを学びました。 健康的な食事を食べることで食事をする楽しみはそのままに体重が減ったというお客様もいて、食事は人の健康を左右するものだと感じたのです。
③企業 貴社は低カロリー・低糖質でも美味しいお弁当を開発しており、貴社でならば私が将来取り組みたい食による健康管理や幸福度を上げることに挑戦できると思っています。
④業務 入社後は商品開発部お弁当メニューの考案・開発に携わり、より人々の健康と食事から得られる幸福度を追求できるようなメニューを開発して貴社ならびに社会に貢献できる人間になりたいです。
(334文字)
学生時代のアルバイト経験を元に、食を通じて社会貢献をしたいというビジョンを語り、その後業界や企業、業務について補強することでなぜ志望企業でなくてはならないかを説明しています。
志望動機系の質問は、ビジョン、業界、企業、業務の4つのステップで書いていくとスムーズです。
志望動機の効率的な書き方をさらに詳しく知りたいという方はこちらをご覧ください!
「就活の軸を教えてください。」
この質問は、就活生がとりあえず内定をもらうために業界や企業に合わせて即興の志望動機を書いていないかを見抜くためのものです。
この設問に回答するときは軸を決めた理由を深掘りしておくと、あなたの価値観や生き方を企業に伝えることができます。
2つの例文を紹介するので、エントリーシート作成の参考にしてみてください。
例文1:不動産業界(デベロッパー)の就活の軸例文
私の就活の軸は、「まちづくりを通して人々の生活を豊かにできる仕事」です。 幼いころ地元に大きな商業施設ができ、生活が便利で豊かになったことを嬉しく感じた経験から、将来は地元だけでなく日本中、世界中でまちづくりや建物を通じて人々の生活を豊かにしたいと思い、このようなビジョンを持つに至りました。 そのため、現在はまちづくりや建物に関連した仕事に携われるデベロッパーや建設業界、鉄道業界への就職を考えています。 その中でもとりわけ貴社は商業施設の開発や設計に力を入れており、ユーザーの心地よさを第一に考えた開発をしているという点で最も魅力を感じています。
(272文字)
就活の軸を「まちづくりを通して人々の生活を豊かにできる仕事」と定め、就職を考えている業界を述べた上で第一志望である理由を述べています。
例文2:化粧品メーカーの就活の軸例文
私の就活の軸は「女性が自信を持って笑顔で生きる手助けができる仕事」です。 中学まで容姿のことでいじめを受けていましたが、化粧品との出会いによってコンプレックスを解消した経験からこのようなビジョンを持っています。 私はこの体験からメイクが女性に自信を与えるツールであり、また化粧によって女性の内面をも変えることができると学びました。 そのため、現在は化粧品メーカーへの就職を考えています。 そして、中でも貴社の「女性を内面から美しく」という経営理念に深く共感しています。 貴社は品質の良い化粧品だけでなくメイクアップ方法の発信も頻繁に行っており、女性が美しく、自信を持って生きていくための情報を日々提供しているという点で最も魅力を感じています。
(316文字)
就活の軸を女性を幸せにすることに定め、自分のコンプレックスを克服した経験と紐づけて説明しています。
化粧品業界に特化した内容を記載することで説得力をつけたエントリーシートです。
エントリーシートの自己PR系質問への回答例
次に自己PR系の設問の回答を2つ紹介します。
設問に答えるポイントも紹介するので、実際にエントリーシートを作成するときはポイントをおさえた上で書きましょう。
「学生時代頑張ったことを教えてください。」
学生時代頑張ったこと、いわゆるガクチカ(学生時代に力を入れたこと)の質問です。
エントリーシートの中で他の学生との差別化を図るために、以下の7つの要素を含めて書くとあなたの魅力が伝わりやすくなります。
- 経験
- 背景
- 課題点
- アクション
- 結果・変化
- 結果からの学び
- 仕事への活かし方
それではこの7要素を前提に作った例文を見ていきましょう。
例文1:部活のガクチカ例文
①経験 学生時代頑張ったことは、フットボールサークルでのマネージャーとしての活動です。
②背景 小さい頃は体が弱くスポーツは観戦しかできませんでしたが、大学入学を機に憧れのフットボールサークルに所属しました。
③課題点 しかし運動経験がないため上達が遅く、レギュラーメンバーになるという夢は叶いませんでした。
④アクション 自分がチームに貢献できることを考えた結果、マネージャーとしてメンバーをサポートすることにしました。 具体的には、他大学の試合を分析して練習メニューを考案し、チームの一体感が高まるよう合宿を企画しました。
⑤結果 その結果、チームは県大会で史上初のベスト8まで勝ち残り、チームメイトからも「君のサポートなしにこの結果は無かった」という言葉をもらえました。
⑥結果からの学び この経験から私は自分ができる仕事を精一杯こなすことの大切さを学びました。
⑦仕事への活かし方 入社後はサポート能力を活かし、チームの中でどんな役割を任せられようともやるべきことを全うする人間になりたいです。
(400文字)
学生時代にチームのサポート役を頑張った経験テーマとした例文です。
チームのサポート役を懸命にこなし、その結果ベスト8進出という結果が出たことを成果として書きました。
企業からも入社後にチームプレーができる人間という人柄が読み取れます。
例文2:趣味のガクチカ例文
①経験 学生時代頑張ったことは、洋画での英語の勉強です。
②背景 私は留学が経済的に難しかったため、耳から英語を学ぶために映画を英語字幕で見ることにしました。
③課題点 最初はなんとなく全編を通して見ていましたが全く英語が聞き取れず、学習になっていませんでした。
④アクション そこで私は全編を通して観るのではなく、チャプターごとに区切って鑑賞するとともに字幕をつけて理解しやすい状態で観ることで、学んだことを確実に身につけられるように工夫しました。
⑤結果 その結果、次第に字幕なしでも内容を理解できるようになりました。 そして後に受験したTOEICで800点を取得し、リスニングの部分は正解率9割という結果を出すことができました。
⑥結果からの学び この経験から困難な事柄でも自分なりに工夫して取り組むことにより成果をあげられることを学びました。
⑦仕事への活かし方 入社後は貴社の経営企画部で試行錯誤しながら正しい経営の在り方を模索したいです。
(375文字)
学生時代の趣味をテーマとした例文です。
部活やサークルなどの体験ではなくても努力の過程や結果をきちんとかけば立派な自己PRになります。
「あなたの長所と短所を教えてください。」
次に長所と短所を聞かれた場合の例文を紹介します。
短所を書くと悪印象になりそうですが、隠すような書き方をすると自己分析ができていないとマイナス評価される可能性があるので注意しましょう。
業務において役に立つ長所、そして懸念される短所を改善意欲とともに正直に書いてください。
長所・短所の例文
私の長所はコミュニケーション能力が高いことです。 人間関係を構築するのが得意で、すぐに場に溶け込むことができます。 例えば大学の語学クラスは付属校から進学した人が多く、唯一の地方出身者である私は友人ができるか当初は不安を感じました。 しかしクラスのメンバーの学生時代のエピソードを質問したり積極的に昼食に誘ったりすることでクラスに溶け込むことができました。
反対に私の短所はお節介であることです。 落ち込んでいる人に良かれと思って話しかけ、相手を怒らせてしまった経験があります。 その経験から、相手の立場を考えて適切な行動を取れるように努力しています。 最近は相手の心理状態に応じた対応ができるようになりつつあり、親切と感謝されることが増えました。 入社後は長所を活かして部署に馴染んで明るい雰囲気を作るとともに、チームメンバーに適切な対応ができるように心がけていきます。
(378文字)
長所をコミュニケーション能力、短所をお節介なところとした例文です。
短所と失敗談をきちんと書き、その経験から得た自分なりの対策と結果を書くことで問題への対処能力もアピールできます。
自己PRの効率的な書き方についてより詳しく知りたい方はあわせてこちらもご覧ください!
エントリーシートの人柄・価値観系質問への回答例
次に人柄・価値観を問う質問への例文を紹介します。
企業のエントリーシートでよく聞かれる挫折経験と座右の銘を例として挙げました。
「挫折経験を教えてください。」
挫折経験を問う質問は、あなたがストレスを感じるポイントとそれを克服する努力をしているかを確認するためのものです。
挫折というと悪いイメージがあるかもしれませんが、その失敗を克服したことが重要。
人事担当に刺さりやすい例文を紹介するので参考にしてくださいね。
挫折経験の例文
私は演劇部に所属して部長を務めていた時に挫折を経験しました。 部長に就任してから数ヶ月後目に見えて部員のモチベーションが下がり、練習をサボるメンバーも現れ部の雰囲気が悪くなってしまいました。 私は部員と話し合いの場を設け、どんな不満でも受け入れるから正直に問題点を話してくれるように頼んだところ、私が先走ってメンバーの負担を考えない練習を組んだことに不満があったことが分かりました。 そこで私は素直に謝罪し、メンバーからも意見を募って皆が納得するよう練習メニューを組み直し、その後も意思決定は皆ですることを約束しました。 結果として部員のモチベーションが上がり、意見を聞くようになったことでより部活が活気に満ちたものになりました。 この経験で学んだ人の意見を聞くことの大切さを胸に、入社後も意見の飛び交う活気のある職場づくりに貢献したいです。
(366文字)
部員との衝突で一度は部の雰囲気が悪化したものの、問題点に向き合って解決したという経験を書きました。
失敗から人の意見を聞くという学びを得ている部分で好印象を与えられるでしょう。
「座右の銘を教えてください。」
座右の銘はあなたの人生における価値観を聞き出す意図があります。
企業の雰囲気や社風にあなたが馴染める人材かどうかを確認するものです。
志望する企業のカラーや業界と合うような座右の銘を選ぶと良いでしょう。
座右の銘の例文
私の座右の銘は打たぬ鐘は鳴らぬです。 私はこの言葉から物事には全て原因があり、行動しないと結果を得られないということを学びました。 大学受験の際に「第一志望に受からないかもしれない」という不安から勉強に行き詰まっていた私に父が教えてくれた言葉です。 この言葉を聞いてから、失敗を恐れて行動しなければ合格のチャンスすら与えられないと思い直し、その日から猛勉強を始めました。 第一志望の過去問を10年分繰り返し解くなど勉強方を変えた結果模試の判定も上がり、結果として第一志望の大学に合格することができました。 この経験から私は失敗を恐れて立ち止まるよりも、成功するために行動することの大事さを学びました。 私は入社後も失敗を恐れずに行動し、目標を達成していける人間になりたいと思っています。
(337文字)
座右の銘を最初に述べ、その言葉から得た経験と結果を書き足すことであなたの人生観を語っています。
あなたの考え方だけでなく、過去の体験と絡めることでより濃い内容になります。
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まとめ
この記事ではエントリーシートでよく聞かれる質問を3つに分類し、その回答の例文を紹介しました。
就活の第一関門でもあるエントリーシートの執筆に行き詰まっていた方も「自分でも書けそう」と思えてきたのではないでしょうか。
企業がなぜその質問をしているのかの意図を考えながら書くと、採用担当者の心に響きやすくなります。
この記事を参考にエントリーシートの質問に適切に答え、第一志望の企業への内定の足がかりにしてくださいね!
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